どうもさっそくいらっしゃいませ、今井でございます。芝居からしばらく離れていた(といっても2週間)喜びでしょうか、それとも歳のせいでしょうか、どうも涙もろくていけません。文学座の『初雷』を観てほろりとし、庭劇団ペニノの『笑顔の砦』を観て目を閉じてうるうるし。いやいや、家族の物語を描いた良作に出会ったということでしょう。
いつのまにやら3月になってしまいました。忙しさにかまけてさぼっている間に、専門家ブログの顔ぶれがまたまた増えましたね。競馬の花岡さんは前に取材したことがあります。それはともかく、1ページ目のラインナップに出てないと寂しいですから、がんばらないと。
人はよくこれだけしゃべるな、という芝居を3本紹介します。
まずは新国立劇場で上演されている『コペンハーゲン』。数々の功績をのこした物理学者の師弟——師はユダヤ系デンマーク人、弟子はドイツ人——がナチス勢力がヨーロッパを席巻した第二次大戦の最中に対立する。1941年、弟子がコペンハーゲンに暮らす師とその妻の家を一つの質問を胸に訪ねてきます。それは世界の運命を二分する原子爆弾に対するもので……。出演者は3人、そのほとんどのシーンは師弟による物理学の会話。そう聞くと敬遠したくなりそうだけど、グイグイとその吸引力あるやりとりに引き込まれていくんです。会話の背景に隠れたさまざまな人間の真理に呼び込まれていくとでもいいましょうか。俳優という職業に尊敬の気持ちが浮かびますよ。まじ。今や三谷幸喜ドラマにも出演して個性を発揮する文学座の中堅、今井朋彦が気になります。
こちらも3人芝居(今気がつきましたが)、『グッドラック、ハリウッド』。名匠と呼ばれるてはいるものの現在はとんと仕事が回ってこない映画監督と、現在を象徴するような3本の映画化の契約を持つ若手脚本家。名匠は自らは表に出ず、自身の脚本を若者に渡し、彼の名前で映画を撮るという物語です。大切なのは旧き良き伝統か、現在の流行か。その葛藤に揺れる名匠の姿が、2007年から退職する方が増えるという団塊の世代、そうつまり今と重なってくるのです。ビリー・ワイルダーを彷彿とさせる名匠を演じる長塚京三が出ずっぱり。
京都を代表する劇作家、劇団MONOの土田英生。彼は機関銃の如くおしゃべりの続く戯曲が魅力です。一見、普段の何気ない会話の積み重ねのようですが、人間の素敵さ、愚かさが大波小波となって次々押し寄せてきます。シアターコクーンで上演される『橋を渡ったら泣け』は、土田世界を芸達者な役者陣がアンサンブルで見せていきます。個性派俳優の生瀬勝久が6年ぶりに演出に挑むことでも話題を呼んでいます。
すぐ明日かもしれない近未来、ものすごい大災害から3カ月。生き残った人びとは、それでも落ち着いた日常を送っているのですが、そこに一人の男が現れます。互いに生き残ったことを喜ぶ彼らですが、日常の些細な出来事からさまざまな歪みが浮かび上がってきます。大変な背景を生きていく人びとのバカバカしい日常の物語として笑うも良し、人間とは何かを考えるもよし。テレビでおなじみではありますが、舞台から巣立った出演者が、アンサンブルの面白さを見せてくれる芝居になりそうです。
今週はこのほかタレントの中江有里さんが初脚本に挑む『Job&Baby』、友人の格闘家・大山峻護が初舞台を踏む『双頭の鷲』、KOKAMI@network『僕たちが好きだった革命』、日暮里のギャラリーで公演するフナレ、北海道の千年王國、リーディングの魚灯、岐阜のはせひろいち作品に挑む劇団スーパー・エキセントリック・シアター、ウズベキスタンのイルホム劇場などを観ようかと思います。
『コペンハーゲン』http://www.nntt.jac.go.jp/season/updata/10000120.html
『グッドラック,ハリウッド』http://www.stagegate.jp/top.html
『橋を渡ったら泣け』http://www.bunkamura.co.jp/shokai/cocoon/lineup/shosai_07_hashi.html
http://theaterguide.iza.ne.jp/blog/trackback/127415
2007/03/09 20:09
『となり町戦争』http://dtc-blog.iza.ne.jp/blog/entry/128409/
はじめまして、田中健友と申します。
ケンジ中尾さんと小劇場界話題のキャストと、エンタメ界のトップランナーの皆様と話題作「となり町戦争」を上演いたします。
ぜひ観にきてください。
小劇場での公演のため、多大なる宣伝はできず、
なかなか広まりません。かなりよい舞台になると思います。
ぜひ観にきてください。
2007/03/10 23:34
どうもさっそくいらっしゃいませ。先日データ打ちましたよ。ケンジ中尾さんはもそのすごいテンション高い方で面白いですよね。個人的には演出を一緒にされる大阪の中井由梨子さんが注目です。気になる活躍ぶりです。
2007/03/29 04:57
お返事ありがとうございます。
忙しくなるとブログもおろそかになってしまいます。
やはり週1が限界。そう考えると、しょこたんさんやブログの女王のみなさんはすごい。
今井様、小林様もすごい!
この場でいう話ではありませんが、
中井由梨子さんは、おもしろい人です。フナレの公演で思ったのですが、「毒」というか「苦味」というか。本人が気にすると嫌なので、あまり書きませんが、(中井さん観ていたらごめんなさい。褒めているのですよ!)本人の意図とは別のベクトル部分のおもしろさがあるような気がします。本人は狙いかもしれないけれども、「苦いけど薬じゃない」「生きていくには、草でも何でも食べなきゃ」みたいな感じですね。「雑草を食べてでも生き抜こう」という感じに似ています。彼女の作品は。「毒」じゃない。「薬」じゃない。「夢」でもない。
「濁った水」をそのまま飲む人だなぁ、という印象があります。
2007/03/29 04:58
どうして「濁った水」を飲むのか、あんまり理屈としてでてこないんですけどね。たぶんそれが「ふつう」だから「濁った水」を飲むんだと思います。
中井さんに怒られそうなので、この辺にしておきます。。。
でも、「濁った水」を「ふつう」に飲んでしまう中井作品は好感を持っています。真央ちゃんではなくミキティですよね。ミキティさんも「濁った水」を飲んでいる感じがします。跳ね返したり、浄化したりせずに、飲み込む。
「4回転」はオリンピックの舞台で、と。おそらく、そう「濁った水」を飲み込んでいるような印象があります。
エキシビジョンの表情が楽しそうで19歳の素顔が見られてとても良かったです。中井作品の主役は、真央ちゃんではなく、ミキティのような人。
ミキティ応援する方は、ぜひ観にきてください!
2007/03/29 04:58
ミキティがオリンピックでも最後の順番で、ふつうにやれば金メダルという状況になったときに、彼女は「4回転」を自分の判断で飛ぶと思うんですね。今回の悔しさがあるから、彼女は、金メダルよりもオリンピックで「4回転」を成功させる、そういうことに価値を見出していると。勝手なファンの妄想ですね。そういう場面で、もうノーミスで最後まできて、本当に最後、最後、「4回転」を飛んだら、ミキティすごいな。日韓ワールドカップやWBCより感動してしまう。でも、理屈では絶対飛ばないのに、視聴者や観客は、今回もどこかでミキティが「4回転」をとぶことを期待していた。
(荒川さんがテレビ番組で本人が一番葛藤があったと思うとコメントしていたが、「ふつう葛藤ないでしょう。(100対0の割合で飛ばないほうがいいんです。勝つためには)」と思いました。しかしそこに「葛藤」があることがミキティが「濁った水」を飲んでいると思ってしまうところなのです。
2007/03/29 04:58
・・・・・だいぶ、脱線してしまいました。
「濁水」それは「強さ」か、「弱さ」か。
5250円という単価に、いろいろ言われることがありますが、
正直、観にきていただいた方からは、この設定に疑問はでないと思います。
ご購入いただいた方、ありがとうございます!!
しっかり楽しめます。(逆にあまりの採算度外視に驚くかも。。。)
ただ、観ないとわからないし、現状では伝えにくい。
ミキティは、4回転をとばないことにどうして葛藤があったのか?
でも、あの日会場やテレビを見ていた人たちは、全員
「ミキティはオリンピックでは4回転をとぶ」と思ったと思います。
スタッフのみなさんから、「これは絶対おもしろいものになります」と打ち合わせをかさねるごとに聞きます。「でもすごい採算度外視ですよね。。。」とも。。。「うーーーーーん」
ちょっと、4回転を飛んでしまった感はあります。
それでも、オリンピックで金メダルをとれれば、いいんじゃないかな、というか、元はとれるというか。今回は「おもしろいもの」になります。
スタッフがこれだけのりのりで、やっている現場。
勘でしかないですけど、いい作品になります。
あとはお客さんが入ってくれればOKです!
*観ないとわからないからパラドックスなんですけどね(笑)。
まとめとしては、中井由梨子さん注目です(笑)。
2007/03/30 01:05
フナレ見ましたよ。熱田さんの高校の後輩らしいですね、中井由梨子さん。これから本格的に東京を舞台に活躍するみたいですからね、楽しみです。
関西には優秀な女性劇作家多いんですよね。いろいろ脚光を浴びられるといいのに。
2007/04/18 05:46
お久しぶりです。
稽古はじまりました。実際、稽古はじまるまで私に不安がなかったか、というと、不安はありました。弱気なときに、おもしろくなかったらどうしよう。。。と。いやぁ、正直、稽古がはじまり、一気に吹き飛びました。信じてよかったです。
多根さんはじめとする、ハイリンドの皆様や
キャラメルの青山さんや多田さん。芝居がいい!!
特筆すべきは、「あおちひ」こと青山さんがこの3日ですばらしい感じに変化しているのです。初日はキャラメル公演でおなじみのあおちひキャラだったのですが、それが昨日、「あら?」と。どこから見ても香西さんになっていて。さすが、というか、。なんだか身内褒めで、気持ち悪いですね。
でも、安心しました。以降、私はどこに対しても強気です。
「なんとか賞とっちゃうかもしれないよ」と。思っていますから。
おなじくキャラメルの多田さんも、いいですね。彼は主役をできる数少ない星の方ですね。
私もそれほど多くないですが、いろんな公演に携わってきて、キャストの悩みをつねづねある公演が多かったもので(笑)。それがまったく逆に武器になる、ということに大感激です!!
古澤さんも入ってくると、またおもしろくなりますね。
情報察知の早い、ネット関係の取材依頼は来ていますが、
まだ雑誌の方がきていません(笑)。
たっくさんの方に観てもらいたいです。
それにしても。。。
120のキャパは贅沢すぎです。
いろいろ変更変更していって、この座組になったのです。
はじめりゃ、なんとかなるだろう、と。
稽古場では、その奇跡がおきています。
稽古場取材や、ゲネプロ取材もOKです!
「奇跡」としかいいようのない公演になると思います。
ぜひぜひ観にきてください。
2007/04/18 05:56
ちょっと前のコメント意味不明な部分もありましたので、
補足します。
キャストの方の芝居が抜群によいのです。
オフブロードウェイは、こんな感じで楽しいんだろうな、と思いました。
まだ通しをしていないので、そこからの直しも多少でてくると思いますが、
断片の稽古では、もう勝利宣言です。
イープラス得チケも枚数限定で出していましたけど、今の売り切れたらやめちゃいます。おもしろいから。学生さんや若い人は、得チケおすすめです。
(でも、本当に枚数少ないので、すぐなくなると思います。なくなっていたら、ごめんなさいです)
それでは!
また通しをやるあたりに訪れます!!


by 田窪桜子
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